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事務屋のおぼえがき

システム管理者必見! DHCPサーバのIPアドレスのリース期間設定の考え方

リース期間を設定するときの考え方を一度まとめておく。



1.IPアドレスのリースとは

DHCPサーバが、DHCPクライアントにIPアドレスを割り当てること。


2.リース期間とは

DHCPサーバではリース期間が定められている。このリース期間内だけDHCPクライアントは割り当てられたIPアドレスを使用することが許されている。

ちなみに下図は、古いものだがWindowsServer2003のDHCP管理ツール。


リース期間内にDHCPクライアントが電源を切るなどして、IPアドレスが不要になった場合には、IPアドレスは解放される。

リース期間を越えたとき、DHCPクライアントがまだ接続状態である場合、DHCPサーバに対してリース期限の更新の要求を行う。簡単に言うと、時間を過ぎてもクライアントが存在する場合は、クライアントはサーバと対話してIPアドレス貸し出し延長を要求する。

ちなみにDHCPサーバは過去にクライアントに割り当てた情報の履歴を保持していて、基本的にはその履歴をもとに、以前に割当てたIPアドレスと同じIPアドレスを割り当てようとする。



3.リース期間を設定する時の考え方

用意されているIPアドレス数に対して、クライアント端末数が多い場合、リース期間は短めに設定しておくべき。

リース期間を「無制限」に設定している場合、一度割り当てたIPアドレスは特定のクライアントPCのみに占有される(そのクライアントの電源が入っていない場合でも)。このため、「クライアント端末数 > IPアドレス数」の状態になり易い。この状態になった場合、以降LAN接続したクライアント端末は接続ができない。




4.DHCPIPアドレスがうまく切り替わらない場合

クライアント端末で一度手動でIPアドレスを解放してから、取得し直すことで解消する模様。以下がそのコマンド。

IPアドレスの解放

ipconfig /release

IPアドレスの取得

ipconfig /renew