DPCデータ分析手法の基礎 まとめ
近々本件に関して詳しい方と話す必要が生じるかもしれないので、DPCの素人なりに頭を整理しておく。
DPCデータ活用の意義
- DPCデータの活用はより良い病院マネジメントに向けての第一歩。
- データに基づく議論ができる基盤ができたことが、DPCの効用の一つ。
- 医療の質の評価、臨床指標の作成
- DPCデータは原価計算や収支計算への利用も可能。
分析ソフトについて
- DPCデータを利用した分析ソフトは数多く存在するが、商用ソフトより、自分で意味を知りながら分析ができるようになることが重要。
- 汎用的に使用できる商法ソフトでは実現できないことが多く存在する。
- データが医薬品・医療材料卸などに流出しているようであればその時点で病院マネジメントの負けである。
- 他院とベンチマークできるソフトが望ましい。
- データベースのデータをユーザに開放し、ODBCで活用できるソフトが望ましい。(定型分析&自由分析のあるソフト)
- 定型分析もでき、高度な分析もできればっステムの価値は何倍にもなる。
- データベースの構築担当はデータの扱いになれた人。だが、それは強制でなく、自発的に行うのがDPCデータ分析の美学である。
様式1とEFファイルの概要
様式1
- 患者の臨床像のアウトラインが記載される
Eファイル、Fファイル
- 診療プロセスが時系列で行為・薬剤・材料について記載される
患者IDと入院日があればほとんどのデータをつなげて分析することができる
様式1
Eファイル
Fファイル
- Eファイルの各レコードの詳細情報を記載したもの
- Eファイルとは親子関係
- 1対nの関係
- Eファイルとはデータ識別番号、入院日、診療区分、順序番号の4つのキーでリンクする
- 月ごとではなく、DBにデータを蓄積している場合は当然診療月も結合キーとする
- 1日入院、同日再入院があるようなら退院日も結合キーとする
- 個々の薬剤、材料、加算などの下位レベルの詳細データがある
- 「行為明細番号」は特に意識する必要なし。
全体
- 様式1、E、Fでおおよその診療の状況がわかる。
- Eファイルの数量とFファイルの数量は考え方が異なるので、違いを理解する必要あり。⇒違いは?
- Fファイルの個別の点数の合計とEファイルの小計はノットイコール
- それは丸めが原因
- Fファイルは数量の分析にむく。
- 行為は点、薬剤や材料は円で表記される。(円点区分でわかる)
- いきなり分析に入るのではなく、EFファイルが正しく作られていることを目視で確認する作業も必要。
Dファイル
様式4
- 保険に関わる情報のファイル
- 統括診療情報番号ゼロの様式1に対応して作成される
- 自費、自賠、労災など通常の保険診療以外の診療があった症例を知ることができる
- 自費、自賠、労災は必ずしも1点=10円でないだろうから、点数集計だけでは実際の収益計算には使えないことに注意が必要
肝に銘じておきたい言葉
粗い仮定の計算結果に振りまわされては、医療現場はたまったものではない。
使用者自信がその分析システムの原価計算の全ロジックを説明できないのであれば
近寄らないほうがよいだろう。
自分の作った補助ツールも作った当時は処理フローを覚えていても、時がたつと忘れることもある。フローを明記しておくなどして、処理の流れやロジックをいつでもユーザーに説明できるようにしておく必要がある。
わからなかった言葉
患者分類の導入により部門別原価計算のみならず、疾患別の原価計算も可能となった。入力データのフォーマットが統一されたため、少ないカスタマイズで多くの病院に展開可能となったこともDPCの貢献の一つである。
DPCの基礎をなすものは患者分類である。
患者分類という言葉かな
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