知的には「不機嫌」や「暗い」など、悲観的なイメージがつきまといがちだが、著者はニーチェを読んでから「やっぱり知的かつ上機嫌はありなんだ」と勇気づけられたという。そしてこの本では「知的で明るく楽観的」であることを「地アタマが強い」と定義し、さまざまな地アタマを鍛える方法を紹介している。
地アタマを鍛えるには、ただ自分の勉強法をもっているだけではダメで
勉強法が知的でなければ、地アタマは鍛えられない
という。
意外と心に残った一言が、下記。
確実にのびる自分の勉強法をひとつでも身につけている人は強い。「これをやれば絶対大丈夫」という確信が、反復練習を苦にさせなくなる。不安でエネルギーを消耗させないのが、勉強法会得の最大のメリットだ。
あまり驚くべき箇所でもないのかもしれないが、「不安でエネルギーを消耗させないのが、勉強法会得の最大のメリット」というのは、個人的には目からウロコであった。
誰でもそうだと思うが、やはり学ぶときは勇気が必要で、それは「自分の無知に気づかされる」「勉強したことを忘れていることを思い知らされる」「何回やっても頭に入りにくいところがある」といった恐怖に打ち勝つための勇気だ。
この「不安でエネルギーを消耗」が解消されることで、どれだけ効率よく学習ができることか。
具体的な勉強法の紹介
以下のような具体的な勉強法が60種類以上紹介されている。
- 学べば学ぶほど解放される(耳学問)
- 覚悟を決める勉強法
- 真似る、盗む、勉強法
- 今なにを考えている?に答えられる勉強法
- 知、情、意、体、を整える勉強法
- 問題意識のない学びはやめる
- 方法的意識の常備
- 迷子にならないための「無知の知」ノート
- 「型」から入る勉強法
- いきなり本質をつかむ勉強法
- リーダー的な頭を目指す勉強法
- 判断力を鍛える勉強法
- 勉強のための勉強をやめる交渉力を生かす勉強法
- 知的な頭を移す勉強法
- 大物一点豪華主義勉強法
- レファレンス勉強法
- 対話勉強法
- 問いの前提を洗い出す勉強法
- 「総論より具体案」勉強法
- 「出題者は私」勉強法
- 「文章の図化」勉強法
- サーチ式とばし読み勉強法
- 野生の勉強法
- 「使える構文だけ」勉強法
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(ほか多数)
ここから自分に合うものを見つけて、「ワザ化」していくことで、おそらく一生続くであろう勉強の効率が一気に加速化するのは間違いないだろう。
本書の勉強法紹介の部分は項目ごとに独立しており、どこから読んでもわかるようになっているため、時間がない人でも本書を一日に1項目ずつでも読み進めるだけで一生モノの勉強法に出会えるかもしれない。